200809ラダック その7(9/27)

上ラダック

アルチ7:30発バスは時間ちょうどに出発し、数日前に下ってきた道をインダス川沿いにさかのぼって、2時間後にラダックに到着した。ラダックを出たのはつい3、4日前のはずだが、何と無く景色が違う。どうやら山の雪の量が増えている。徹氏もそう言うので気のせいではない、ここでは早くも9月末から冬支度が始まってしまうようだ。

Dsc_0726 雪、増えてない?

すぐにBimla GHに再度行くと、おばちゃんが歓待してくれた。午後は上ラダックのゴンパをまわろうと考えていたが、息子のドライバー氏が空いているというのでまた運転を頼むことにした。ヘミス、ティクセ、それにシェイの3箇所をまわる公定料金で1,260Rsだ。観光客が行くようなところはあらかじめ料金が設定されている。インドらしくないが、面倒な交渉ごとがいらないのでかなり助かる。ヘミスとティクセはみたいと思っていたのでシェイは蛇足だが、せっかくなので三寺巡りとする。

食事をしてから、と思っていたのだが、閉まってしまうのですぐに行った方がよいという助言に従って、荷物を置いてすぐ出発した。実際、どのゴンパも1時から2時がランチタイムでクローズしていたので、行く人は気をつけるとよい。

レーを出て、国道をマナリ方面に向かって走る。下ラダックに比べて標高が高いのと地形的に山が近いということもあるだろう、雪を乗せている山がよく目立つ。最初の目的地は一番遠いヘミス・ゴンパで、インダス川を渡った山裾にあった。

ヘミス・ゴンパは大変大きなゴンパで、駐車場に観光客と思しき車も何台も止まっていた。アプローチから見るとのっぺりした要塞的な外観だが、門をくぐって中庭に入ると、派手なお堂が並んでいる。残念なことに左側のお堂は修理のためか解体の真っ最中だった。右側のお堂(ツォム・ラカン)に入ると他のゴンパと同じような吹き抜け空間だが、下ラダックのゴンパに比べると高くて広い。裏手には5mぐらいあるグル・リンポチェを祀ったお堂がある。このグル・リンポチェはチベットを代表する高僧なのだが、どこで見てもちょび髭を生やして眼をまん丸に見開いていて、コミカルでちょっとかわいい図像表現となっている。奥の方の本堂には、一番の見所であるという壁画がある。行ったときにはお勤めの最中だったが、読経中の僧侶がOKみたいなそぶりをするので、恐縮しつつ闖入。有名寺院だけあって向うも観光客慣れしている。壁画や仏像もだが、謳いあげるような読経の雰囲気がとてもよい。

Dsc_0732 ヘミス外観

Dsc_0735 中庭から

Dsc_0739 中庭から見上げる

Dsc_0756 お堂内部

Dsc_0760おひげのグル・リンポチェ

Dsc_0769 本堂の壁画と読経

Dsc_0771 本堂

ティクセに行く前にモモとトゥクパで昼食をとる。国道沿いの食堂のトゥクパは、麺と羊肉だけというストロングスタイルで、スープはバターと塩な感じだった。

Dsc_0781 よく晴れていた。

Dsc_0782 モモ

Dsc_0796 ティクセへの道中の城砦?たたずまいがいい。

ティクセ・ゴンパもヘミスに負けず大きなお寺だが、それよりもなにより、ロケーションが素晴らしい。ほとんど砂礫に浮かぶモンサン・ミッシェルである。内部は大小のお堂がある同じような構成だが、そこから見える景色が素晴らしい。結合部までしっかり作ってある密教系の仏像やお経が収めてあるカンギュル、有名なチャンパ大仏など、収蔵物も面白いものがたくさんある。同じような顔をした犬も3匹ぐらいいて和んだ。ここの一番の見所は15mもあるチャンパ(弥勒菩薩)の大仏で、屋内に二層ぶち抜きで安置されている。金ぴかでド派手だが、ディテールが細かくてカッコいい。頭の冠には例の五如来が乗っている。ラダックの写真というと必ず出てくるのがこのティクセのチャンパ大仏である。1980年にできた新しいものだそうだ。

Dsc_0803 ティクセ外観。要塞っぽくてカッコいい。

Dsc_0806 ティクセから。

Dsc_0812 犬。

Dsc_0816 内観。奥の写真はダライラマ

Dsc_0821 結合中の仏。ディテールも作りこんであったよ。

Dsc_0832 カンギュル。

Dsc_0829カンギュルの中。

Dsc_0839 暗くてよく見えないが、千手的なものがいた。

Dsc_0848 中庭

Dsc_0850 チャンパ大仏

Dsc_0852_2  でけえ。

シェイ王宮は廃墟で特に見るものはなかった。併設されているゴンパにも大仏があるが、ティクセのに比べるとだいぶ造形が甘い。とても小さな子猫がいた。

Dsc_0867 ディテール甘いよなあ。

Dsc_0870 にゃん。

レーに戻って、土産物などを物色。どの店も同じようなものだがつい足を止めてしまう。夜は徹氏が懸命にデリーの知人の電話。なかなか繋がらなかったが最後にやっと話ができた。明朝、空港で待ち合わせだ。