201009涸沢

9/1,2,3と夏休みをとったが、とくにすることもないので上高地の奥の涸沢に行ってみることにした。


赤:1日目、青:3日目

有名どころでもあり、特に8月最後の週末は涸沢フェスタというのをやっていて大変混雑するということであったが、9月に入れば喧騒も避けられるようだ。

新宿発7時のバスにのって、松本で乗り換えて上高地に着いたのが12時丁度。標高1500mで、下界は35度近い酷暑だがバスを降りた時点で既に風が涼しい。昼飯を食べて早速歩き始める。最初の4時間は平らな川沿いを歩き、最後に2時間登ると涸沢につく。

歩き始めは、普通の観光客と山人間が一緒に歩いている。夏休みシーズンが終わったからか、ツアー客も多い。明神池のある明神を過ぎて、徳沢のキャンプ場まで来ると観光客は減ってくる。このキャンプ場は広々とした芝生のテン場で、小川のせせらぎも近く、気分がよさそうだ。もう一時間ぐらい歩くと横尾に到着。真っすぐ行くと槍ヶ岳方面に進める。

初日はここのキャンプ場に泊まろうと思っていたのだが、調子がよかったのでもう3時間歩いて涸沢まで行ってしまうことにした。

屏風岩をぐるっと廻ってさらに一時間歩くと、本沢橋に出る。16時前だが、3000m級の高山に囲まれた谷あいの道筋なので、光線が随分陰ってきた。本沢橋でちょっと休んで、急登をごりごり登ると雪渓が右手にみえる。涸沢小屋が見えてからさらに一時間、本沢橋からだと二時間強で涸沢に到着。標高は2300mである。ぐったり。

到着は6時で暗くなりかけていたので、早速テントを張ろうとしたが、ポールが一本折れていた。最悪小屋どまりを覚悟したが、添え木をして無理やり張ったらゆがみつつも何とか自立してくれた。食事して寝る。

夜半におきだしたら、雲ひとつない星空だった。三脚をごそごそ取り出して天の川の写真をとった。何とか夏の大三角形をおさめて、12時ごろに下弦の月が昇ってきてコンディションが悪くなったので就寝。

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9/2は調子が良かったら国内で3番目に高い奥穂高に登ろうと思っていた。調子も悪くなかったのだが、涸沢の雰囲気が非常によく満足してしまったので、これから一日汗だくになるにも及ぶまい(ここから激急登で往復6時間)と思い、一日ぼけっと過ごすことにした。

そうして、二度寝を決め込んだが、10時ごろテント内が暑くて飛び起きる。明け方は寒いくらいだったのに、とんでもない。

涸沢は2300mあるが、さらに周りを3000級の山がぐるりと取り囲んでいるので、高度感がある。雪渓の写真を撮ってみたり、ソフトクリームを食べたり、昼寝したりして過ごす。もっていった本は露伴の怪談集。これもよかった。随分日焼けした。

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9/3は帰るだけ。徳沢まで2時間で下り、そこでラーメンの朝ごはん。帰りは明神から梓川を渡り、明神池を見て、上高地の立派な村営ホテルで風呂を昼食。帰りのバスは16時過ぎに上高地を出発。行きは寝ていたので気がつかなかったがダム湖を通って新島々で電車に乗り換え、18時20分松本発で21時過ぎに新宿に到着。

新宿は熱帯夜で、デリーに着いたのかと思うぐらい暑かった。

今度奥穂高に登るときは、小屋泊まりの軽装備でこようと思った。いいところなので、冬とかも行ってみたい。

写真