201007熊野古道そのニ(7/3)
二日目。
あんまりひどかったら途中まで車で、とも考えたが、前日よりは回復していたので歩くことにした。二日目は舗装路を7km、山道を13km、また舗装路を7kmの27kmである。後から考ええると、舗装路の部分は面白くもないのでバスや車でショートカットした方が賢いだろう。
近露の集落から歩き始め、比曽原王子、継桜王子までは舗装路だ。継桜王子のそばには茅葺の「とがの木茶屋」があったりしていい雰囲気である。ここまでショートカットするとよいだろう。ここでトイレ休憩。
どれだか分らない安倍清明とめ石や中川王子を過ぎて、小広王子ぐらいから山道に入る。といっても植林の中で歩きやすい。二日目はこの辺りから峠を3つ越えるのだ。
熊瀬川王子からわらじ峠までひたすら上る。下りは女坂という。下りきったところに川が流れていて、昔はここに茶屋があったという。ここからは男坂という登りである。案の定、女坂よりキツイ。登りきると岩神王子のある岩神峠に到着。ここでお昼ご飯を食べる。
男坂。道が川のように。
岩神峠からの下りも急勾配だ。昔の路はまいたりせずに直登が多いような気がする。そうでなくとも熊野古道は苦行であり、厳しければ厳しいほど来世が近づく仕組みなのだから仕方がない。下の方に降りると、湯川を併走するようになっていて、川からの水蒸気がとても気持ちよい。
王子製紙って、この王子?と色めきたったが、帰ってから調べたら「東京府下王子」に工場建てたから王子製紙であって、この王子とは関係ないらしい。創業もあの渋沢栄一で、熊野と関係ない。
湯川と別れる付近の蛇形地蔵で水を補給しようと思ったら、ほとんど枯れていてショック。こんなに雨が降っているというのに。ここからまた三越峠への登りだが、さっきの男坂よりはきつくない。登りきると車路にでて、新しい休憩所があった。そこには水場もあったので一休憩する。雨も上がって日差しが強い。
水が枯れてた蛇形地蔵。実際、蛇はたくさんみた。エサのカエルも多いからか。
三越峠からはアップダウンを繰り返しつつ高度を下げ、舟玉神社で休んだりしながら、発心門王子に到着したのは、16時ごろである。ここからも車路を多く歩くので、特に歩く必要もないと思う。
もう少し下ると自動販売機があって、我々は自販機王子として崇め奉った。昔ながらの農村風景の中を歩き、76番のあるゴールの熊野本宮大社に到着したのは19時前であった。
宿はちょっと離れた川湯温泉にとっていたのだが、電話がかかってきて本宮まで向かえにきてくれた。小さいながらここも源泉のある民宿で、疲れきっていたので夕飯はなんだったか記憶にない。