201502大平宿の雪降ろし

2015年2月、ついに大平宿の雪降ろしに参加してきた。

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写真
DPZ木村さんの記事
大平宿をのこす会の記事
南信州新聞の記事

発端は前年9月頃、大平宿の老朽化が進んでいて、神社や資力労力のない個人所有のものの取り壊しが検討されているという話をTwitterDPZの木村さんと交わしていたら、大平宿をのこす会の事務局の方からお誘いがあったのだった。

それで、とりあえず10月の連休に一度遊びに行ったのだけど、その後、冬になり、豪雪で送電線が切れて停電になり、中部電力も胸ラッセルで入れないぐらいになっているという情報があり、やんないのかな?と思っていたら、実施します、という連絡を事務局から頂いた。

それで、我々からはF田さん、F原さん、中山の3人が参加したのである。

2/6(金)は横浜からの高速バスで飯田に入り、砂払温泉に前泊した。
温泉は普通の大きめの銭湯みたいな感じで、我々以外には工事の人が何組か泊まっていた。

2/7(土)は8時に大平街道の砂払温泉に近いローソンに全員集合。車3台に分乗して、大平街道を上がる。諸般の事情で雪上車は入らなくなったので、いきなりハードモードになる予想だったが、たまたま前日に別団体の雪上車が途中まで上がったそうで、ゲートよりかなり先まで車で入ることが出来た。

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ここから歩く。

9時過ぎ、そこからスノーシューに履き替えて歩きはじめる。雪は1.5mぐらい積もっているものの締まっているので歩きやすい。ラッセルの心配入らなさそうだ。F田さんはスキーである。倒木をくぐったりしながら歩いて、10時半に飯田峠に到着、11時過ぎには大平宿に入ることが出来た。歩き2時間である。

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雪は締まっていてスノーシュー向き。

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倒木で送電線が。。

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飯田峠の木村さん

大平宿に入って手前の方の水道屋が雪に沈んでいて、思わず笑ってしまう。これ降ろすのか。

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水道屋(屋号)。たわんでる。

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こんな感じ。

下紙屋をベースにして、とりあえずお湯を沸かしたりお昼を食べる。簡単に自己紹介などしてから二組に分かれ、弱い軒の雪を中心に下ろすことにする。大屋根の雪は危ないのと、丈夫なので大丈夫だろうという判断である。

13時ぐらいから雪降ろし開始。僕らは大平宿の庄屋格だという紙屋から手をつける。雪はさくさく下ろせるのかと思いきや、圧縮されて氷のようになっている。正確にはミルフィーユ上に層になっている。プラスチックのスコップでは、固い層に突っ込むと曲がってしまう。F田さんの活躍もあり、なんとか2面の軒を降ろして、次の八丁屋に向かう。

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紙屋降ろし中。

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紙屋の中。立派。

八丁屋は、僕が大平宿の存在を知ることになったDPZ木村さんの記事で木村さんが泊まった建物である。向かいの藤屋とともに江戸末期の建物で一番古い。いってみると、軒が雪の重さで下がっていて、垂木が折れている。藤屋に至ってはは建具がゆがんでいる。頑張って八丁屋の軒の雪を下ろして、16時。体力的にも限界に近いので、本日はこれまでとなった。もう一組は4軒降ろしたらしい。すごい。

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八丁屋。垂木が折れてる。

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藤屋。ガラス、よく割れないな。

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八丁屋、降ろし中。

夜は、囲炉裏を囲んで四方山話。竹Uさんの作ってきてくれたトン汁をベースに後Nさんが味噌煮込みうどんを作ってくれた。うまい。この日は天気も悪くなく、星がきれいであった。

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鍋。

翌朝はあまり天気がよくないので、やばそうな藤屋一軒だけおろすことにする。早くしないと車が雪で帰れなくなる。ラーメンとコーヒーの朝食のあと、全員で取り掛かる。一時間ぐらいでやっつけて、後片付けをして下山する。

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藤屋。

飯田の徳山でプチ焼肉宴会をした後、温泉に入ってまた高速バスで帰京した。

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飯田はなぜか焼肉屋が多い。徳山はこじんまりした名店。煙多いけど。

初雪降ろしだったが、かなりの重労働だということが分かった。これは高齢者だけの世帯では厳しいだろう。
大平宿は来年雪が消えたら、吉Kさんが建築士で竹Uさんが大工さんなので、軒を持ち上げたり修理するとのことだった。